今月3日、大阪市住之江区の分譲マンションの一室にて男性の孤独死が発見されました。死後一ヶ月、害虫の大量発生、換気扇から漏れる悪臭で近隣住民の方からの通報で発覚した事件現場となります。
ご逝去されたのは男性、I様です。玄関付近に到着、周辺廊下には悪臭が漂っていました。検死の結果コロナウイルスでの死去でありませんでしたが、感染症を防ぐ為に防護服、防毒マスク、シューズカバー、手袋3重で入室させていただきました。
ご依頼者はI様。元奥様からのお問合せをでした。
「元旦那がお部屋で亡くなっているのが発見されました。」「死後一ヶ月が経っており警察からは部屋に入らない方がいい。特殊清掃業者に清掃・除菌・消臭をしてもらう方がいい。」と言われたそうで、複雑な心情の中、当社にご連絡を下さいました。
このたびは、誠にご愁傷さまでございます。心からお悔やみ申し上げます。
「ホームページを見させて頂きました。プロアシストさんに特殊清掃と遺品整理をお願いします。」現地へとお見積りにご訪問させていただきました。
マンションに到着、I様へご挨拶させていただき、状況をヒアリングいたしました。
その後、入室前の防護服への着替えを速やかに済ませ、害虫駆除剤を持ち慎重に入室いたしました。大量の害虫(ハエ・蛆虫)とマスクをしていても臭う悪臭が現場の状況を物語っていました。死後一ヶ月、ご遺体はかなり腐敗が進んでいたのでしょうか、フローリングには人型の体液の跡がクッキリと残っていました。
I様がご逝去されていた前で、手を合わせ拝ませていただきました。(お部屋を必ず綺麗にしますから今からお部屋を見させていただきます。)
まずは、特殊清掃のお見積り。そして、ご遺品整理のお見積りですべてのお部屋を確認させていただきました。
全てのお部屋を確認して分かった事が、ドアが開いていたせいか臭気が各お部屋まで染み込んでいました。間取りは3LDK、約58平米となります。
お見積り後、玄関ドア、換気口に目張りと養生で少しでも悪臭が漏れないように応急処置を取りました。
場所を移動し、御見積書をご提示し作業内容を丁寧にわかりやすくご説明させていただきました。作業代金、作業内容にご納得していただき、作業日程の打ち合わせとなり、即決にてご成約してくださいました。
特殊清掃は6月15日、ご遺品整理は6月18日で実施となりました。
15日AM9:30より、特殊清掃開始。鍵をI様よりお預かりし立会い無しでの特殊清掃となります。
除菌剤を噴霧、その後、専用の液剤を使用して体液を除去していきます。死後一ヶ月ということもあり、体液が固まって拭き取りが困難な場合、スクレーパーを使って除去していきます。
固まった体液を液剤を使いながら溶かしていくと、臭気が一気に強まります。速やかに除去作業を実施致します。
体液の除去が終わりましたが、クッキリと跡が残っています。このままにしてしまうと、臭い戻りが繰り返され完全消臭とはなりません。臭気の原因である体液はフローリングの下にまで染み込んでいます。専用の液剤を使った拭き取り後、フローリングの解体作業となります。
電床暖房機能がついていないかを確認してから、電動工具をフローリングの厚みに調整して実際にカットしていきます。
切り込みを入れた後、体液付着箇所を探りながら慎重にフローリングをめくっていきます。
黒っぽいシミ、これが染み込んでしまった体液となります。臭気の根源となります。
こびりついた箇所は、電動工具を使って薄く研磨していきます。
完全に体液を除去した後は、防臭塗料の塗布となります。
下地剤をたっぷりと塗り、乾燥させます。
乾燥させている間、搬出導線の確保の為、一部整理を行っていきます。
この際にも、貴重品の捜索は徹底させていただきます。
防臭塗料は厚く二度塗り致します。
防臭塗料が完全に乾くまで待ち、18日のご遺品整理に備えオゾン脱臭機の設置、脱臭作業となります。
窓を開けれるくらいまで、臭いを無くすことができました。ご遺品整理では、ウイルス感染を防ぐ為、窓を開け換気をしながらの作業となります。
18日、ご遺品整理に関しても故人様に想いが届くよう、ご遺族の方には少しの安らぎをお届けできるよう、プロアシストスタッフ一同心を込めて作業を実施する事をお約束致します。
㈱プロアシストの特殊清掃に関する認定証